メンバーに自分ごと化してもらうためには、ビジョンを語り続け、体現することが必要【Dec No.7】

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人生は選択の連続である。

なにを食べるのか、どの服を選ぶのか、誰とどこで仕事をするのか。

全て自分の選択があり、逆に言えば、全て自分の選択で変えられる可能性はあるということ。

もし共感した「何か」がそこにあるなら、とことん信じてみるのもいいのではないか。

もしうまくいかなければ、全て自己責任ということを忘れずに、また違う選択をすればいいのだから。

【登壇者紹介】
Salon du Crown 第2期
2017年12月8日(金) 開催
@DIAGONAL RUN TOKYO
 
(スピーカー)
乗松 文夫
株式会社FiNC 代表取締役副社長

天沼 聰
株式会社エアークローゼット 代表取締役社長 兼 CEO

(モデレーター)
荒井宏之
チガサキベンチャーズ合同会社 共同代表パートナー

質問者1 今は大企業に勤めておりますが、価値観の話にすごく共感しました。大企業もビジョン主導で価値観のような方向に少しずつ流れが来ているのですが、社長を含む経営陣がビジョンを出して、社長は納得しています。

そこで毎年新入社員が入ってくるのですが、パンフレットを見てみてるとそれしか載っていないんですよ。そして夢を抱いて入社してくると、今度は上司と合わないんですね。

じゃあ、そこが今度問題だよねとなるのですが、どうしても価値観というか夢を聞くというのがすごく難しいです。なので、大企業は40代、50代の方々に対して夢を語れるようにとか夢を持てるようにとしています。

混合しないといけないと言っているのですが、どう思われますか。

他人の責任にするのではなく、あらゆることを自分ごと化しないと生きていけない時代

乗松 ここ2~3年間でも相当世の中の価値観って変わってきていますよね。

本来、夢とかビジョンとかって語らなくても、ある電気会社は絶対安泰で生きていかれるという時代から、今は自分で「この会社って何をやるんだろう、なにが出来るのだろう、夢やビジョンってなんだろう」と相当選択しないと生きていかれない世の中です。

そういう意味では若い人たちは大変ですが、それだけやりがいはあると思います。やっぱりそれだけのものを作っていかないと単に労働時間を縮めたり、プレミアムフライデーを作ってみたり、なにも目的ないけれどフラリーマンみたいな人が増えてしまいます。

それではいけないと思うんですよ。

本当の意味で働き甲斐があるためには自分としてもしっかりし、他人の責任にするのではなく、あらゆることを自分ごととして捉えられないとこれからは生きていけない時代だと思います。

逆にそういうった生き方を持っていると、これから大いに生きていけるなと思います。

先ほども言いましたけれど、後20年遅く生まれ、若者達と混じって自ら動ければなと思っております。
ちょっと遅すぎたなと、なんだか老人の趣味みたいな感じですかね。

組織のトップはビジョンを語り、体現しなければならない

天沼 私は、一法人、一組織として動くのであれば、出来る限り想いが一つのほうがいいです。
なので、私はどんなにサイズが大きくなったとしても組織として動く以上は必要なんじゃないかなと思っております。

もう一つは、組織のトップは腹落ちしてビジョンを作っているのですが、本当に自分たちが実践しているのかどうかは重要だと思います。

それを体現していなかったら中間層も当然しないですし、なのでトップがビジョンや文化自体を体現している状態を作り続けられるかが重要だと思います。

おそらくトップのマインドチェンジが本当にされているのかどうかが一番キーポイントになると思います。

いい事例だと、私が素晴らしいなと感じたのは、先ほどの大企業のスピードの話にも通ずるのですが、エイブルさんです。

我々、表参道にショップがございます。エイブルさんと協業させていただいているのですが、エイブルさんは一流の大企業ですが、平田社長と話をしているときに、「エイブルはスピード感を持って動く企業に生まれ変わらなければならない、それを実践していく」と話していました。

私も「いいですね」と共感しながら、実は私も半信半疑だったのですが、あの大きい企業でスピード感ってどれくらい出せるのだろうかと思っていました。

その後、一緒にショップをやるというのがその日に決まり、決断は早いなと思いました。そして、両社でチームを組んで内装等も全部やって実際のショップオープンまで半年で実現させたんですね。

それってすごいスピード感だなと思っていて、トップが自らそれを発信してスピード感を体現して見せたというのは、社長プロジェクトで動き、それを社内に浸透したんじゃないかなと思いました。

小さなことかもしれませんが、そういうことを一つ一つ体現できるのかというところだと感じます。

ビジョンを浸透させるためには語り続けなければならない

荒井 社長の行動はビジョンに沿っていますか。

質問者1 なかなか難しいですよね。若い人は社長がそういう行動をすると敏感に感じ取るのですが、やはり半信半疑の層もいたりするので、社長としてもまだまだやり方が足りないのかもしれないと思いました。

乗松 流行り言葉でコンプライアンスとか健康経営とかCSRとか環境に優しいとかほとんどどこの会社も書いてあるんですよ。

だけど、本気になっている人は少ないんですが、いるんですね。そういう人がいる会社というはそれが大企業であっても明らかに変わってくると思います。

天沼 大企業からベンチャーに転職したときに一番感じたのは、コンサルタントの時は社長の話していることやメッセージングを聞くことってマネージャー以上になっても年間10回程度なんですね。

メンバーだと全社ミーティングの年1回だけになる思います。それも、かなり遠くに社長がいるのを見る状態になります。なので、メッセージングはほぼ皆無だなと思いました。

楽天に転職をして、三木谷さんが発信している内容ってどうなのかなと見ていたのですが、毎週朝会をやっているんですね。その中で、ミッキーズボイスという三木谷さんの時間があって、その時間で必ず三木谷さんが発信しています。

最近だと海外にいる事が多いので、ビデオという形で登場することもあったり、明らかに二日酔いだなと思うこともあるのですが、でもそこも含めて人間性が伝わったりだとか発信を毎週できているのは素晴らしいなと思っています。

その頻度の違いたるや大きいですよね。

それだけ本気で組織に対するメッセージングが大切だと捉えていたんじゃないかなと思っていて、英語化も同じだと思います。

彼が率先して英語のみを話して、今は流暢に話していますが、最初はそんなに上手じゃなかったと思います。

でも本気で取り組むのであれば全社英語化をやると言った時に、彼が英語しか喋らないという環境を作り体現したというのは素晴らしいなと思っております。

私も昨日、全社会議がございまして、1時間半のうち30分を私の時間にしました。その時間でクリーンに話すということをしました。

乗松 うちもそれに近いところはあります。

毎週、全体会議があるうちの一部は社長のメッセージがありますし、月に一回FiNC大学というのがありまして、色々な方をお呼びして若い人だととても普通では会いに行けないような人、第一線の経済界の方やアスリートさんやデザイナーさんなどに話をしてもらうことによって、ここの世界だけじゃないよという世界を意識させながら育てていくという雰囲気が会社全体にすごくあります。

それはすごく重要だと思いますし、大企業だとなかなかそうはいかないですからね。

(続)

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